メトロノームを使って練習する時、どのような鳴らし方をしますか?
多くの人は4分音符で鳴らし、中には8分音符の裏拍で鳴らす人もいる、といった感じではないかと思います。
そこを更に踏み込んで、32分音符の裏拍に鳴らすと、非常に効果的なリズム練習になります。
この記事では、具体的な練習方法と、その効果を説明します。
どんな練習なのか
32分音符の裏拍と言われてもよくわからないと思うので、動画を載せます。
例えばシングルパラディドルを練習するとき、このようなメトロノームの鳴らし方になります。
練習するフレーズはシングルストロークでも何でも良いです、よくやる基礎練習のフレーズで試してみて下さい。
BPMは40〜200くらいまで出来ると理想ですが、まずはBPM100くらいから始めて、徐々にレンジを広げていきましょう。
効果① 正確なリズムの位置を知ることができる
例えばメトロノームを4分音符で鳴らしてシングルパラディドルを練習した場合、頭拍以外の音符が正確なリズムからバラけた位置だったとしても、頭拍で強引に合わせることで、何となくメトロノームと合っているような演奏ができます。
メトロノームを32分音符の裏拍に鳴らした場合、それぞれの音符の位置の許容範囲が狭くなるので、正確なリズムの位置で演奏しないと、すぐにメトロノームからズレたことがわかります。
※アップした私の動画も、リズムが揺れている箇所がわかりやすいかと思います笑。
そのため、正確なリズムの位置を常に意識しながら練習することになり、リズムの精度が上がります。
効果② 共演者と並走して演奏する感覚が身に付く
メトロノームで練習する時、自分のリズムの位置をメトロノームに合わせにいかないことが重要です。
例えば4分音符でメトロノームを鳴らして練習する時、自分のリズムに自信がなかったり、リズムのズレが発生したりした場合、クリック音に自分の音を合わせようとして叩いてしまうことがあると思います。
合わせにいった場合、クリック音より微妙に後ろの位置に自分の音が鳴るため、結果としてクリック音にまとわりつくようなダルいリズムでの演奏になってしまいます。
そうならないためには、メトロノームと自分のノリを同一化して練習する必要がありますが、なかなかこの感覚はつかみにくいと思います。
メトロノームを32分音符の裏拍に鳴らすと、メトロノームの音に自分の音を合わせにいくことは、困難になります。
特にBPMが高速になると、合わせにいこうとしても、リズムから振り落とされてしまいます。
対応するためには、メトロノームの出しているリズムを自分の中に取り入れ、その自分のリズムで演奏を行い、結果としてメトロノームと自分が同じリズムで演奏している、という方法を身につける必要があります。
この感覚は、バンドアンサンブルでも重要です。
例えば共演者のリズムと自分のリズムを合わせようとした時、共演者の演奏をよく聞いて、それに自分の音を合わせに行っても、一体感は生まれません。
共演者の出したいリズムを自分の中に取り入れ、その自分のリズムで演奏することで、一体感が生まれます。
このような感覚を、メトロノームを32分音符の裏拍に鳴らす練習で養うことができます。
最後に
慣れないうちは32分音符の裏拍が表に裏返ってしまったりして、長く練習を続けることが難しいかもしれません。
しかし繰り返し練習すれば、必ず上達し、対応可能なBPMのレンジは広がっていきます。
つまらない練習だと感じるかもしれませんが、上達するとリズムの説得力が増すので、是非とも日々のルーティーンに取り入れてみて下さい。
コメント